外資系コンサルのUSCPA学習日記

USCPA取得に際し、その記録及びその他日々思うことを徒然なるままに書き記します。

USCPA取得:仕事続ける vs 辞める

USCPAの取得に際して、「仕事をしながら勉強するか」というのは受験生にとって大きな悩みではないでしょうか。

最初に申し上げておきますが、どちらが正解ということはありません。各々の状況に応じて、選択されるべきと考えます。

今回は、その選択をする上での参考にしてもらえればと思い、この記事を書いております。

私のブログを読んでく出さっている方はご存知かと思いますが、私自身は仕事を辞めずに勉強を続けています。途中転職もしていますが、エージェントと相談をし、経歴にブランクを作らずに転職することを選択しました。

そんな私のようなケースを①、仕事を辞めて勉強に打ち込むケースを②として、話を進めます。

 

ケース①
◆仕事を継続することのメリット
1つは金銭面です。仮に1年で合格できたとして、年収500万円の場合、手取年収である400万円弱がそのまま機会費用となります。
会社によるのかもしれませんが、私の場合、「資格で得られる知識」よりも「実務経験」の方が、自分の市場価値を引き上げるのに有用だと感じています。お金を得ながら実務経験も積めるというのは、非常に贅沢なことではないでしょうか。

 

◆仕事を継続することのデメリット
私の場合、コンサルティング業界に身をおいているので、残業が非常に多いです。そうした状況の中での勉強時間の確保とモチベーションの維持は大変です。USCPAは範囲が広いので、復習サイクルをいかに短くできるか、というのが合格のカギとなると理解しています。
残業が多いと、このサイクルを回すのが困難です。午前2時や3時頃まで勉強することもありますが、続けると体調を崩したりします。また、学習効率が落ちて長期戦となると、モチベーションを保つのも難しくなります。何度も試験に不合格となれば、その分受験料の出費があります。

 

ケース②
◆仕事を辞めて勉強に専念することのメリット
仕事を辞めることのメリットは、なんと言っても勉強に多くの時間を割けることではないでしょうか。自由に時間をコントロールできるので、自分の勉強スタイルに合った方法で効率よく合格できると思います。
デメリットにもなるのかもしれませんが、無職であるという状況は経済的にも社会的にもプレッシャーを感じると思いますので、時間があるからのんびりやろうという気分にはならず、必死で学習に打ち込めると思います。また、各科目について1発合格できれば、試験費用の出費も最低限に抑えることができます。

 

◆仕事を辞めて勉強に専念することのデメリット
仕事を辞めることのデメリットは、3つ挙げられます。
1つは経済的な部分です。仕事を辞めて収入がゼロになると、これまでの貯金額を取り崩しての生活となります。親の理解があるのであれば、実家に帰って勉強することにより、経済的負担は劇的に減らすことができますが、そうでない場合、金銭面での負担は大きくなります。
2つ目は、職歴に空白期間が生じることです。仮にあなたが採用担当だとして、仕事をしながらUSCPA取得した候補者と、仕事を辞めて取得した候補者だと、どちらを採用しますか。その他条件が同じだった場合、前者を取りますよね。日本社会は何故か職歴のブランクを嫌います。私がお世話になったエージェントもブランクは極力避けるように交渉に入ってくださっていたのが印象的です。
3つ目は、実務経験を得る機会を放棄するという点です。仕事を継続するメリットのところでも触れましたが、実務経験は非常に貴重と考えます。現職で得られる経験の重さを天秤にかけて考えてみると良いと思います。

 

まとめ
最初にも書きましたが、どちらが正解ということはありません。資格取得は手段であって目的ではないと思うので、中長期的なキャリアプランを立てつつ、個々の状況や志向に合わせて判断されるのが良いと思います。

 

いつも読んで下さってありがとうございます。以上です。

M&Aコンサルの働き方

ご無沙汰しております。2月頃から最近まで仕事に忙殺され、正直USCPA学習どころではありませんでした。3月と4月にBECとAUDを受験しましたが、それぞれ、69と70で玉砕しました。

USCPAの学習をベースに、転職には成功したわけですが、上記のとおり一向に全科目合格の目処が立ちません。笑
ここまで数ヶ月に渡って稼働が高くなるとは、正直予想外でした。2月以降の月平均学習時間は20時間程度でした。

 

さて、USCPA取得後もしくは取得を目指しながらM&A関連業務への従事を検討されている方もいらっしゃると思います。
一方、凄まじく激務だという噂を聞いて踏み出すことを躊躇されている方も多いのではないでしょうか。今回は、そういった方にM&A業界参入検討の判断材料を提供する趣旨で、実態を書いてみようと思います。

 

■残業時間
部署や職階にもよりますが、月平均でミニマム60-70時間程度です。私自身、40時間程度の残業で済んでいる月もあれば、100時間を超える残業が発生している月もあります。
加えて、業務外での自己学習時間も必要となります。私の場合は、USCPAの科目で言うと、表面的なBECのファイナンス領域を深め、凄まじくマニアックな論点知識を増やすことが、現状の自己学習となっています(これを怠ると、業務の生産性が低下し、残業時間が増加することを身をもって知りました)。

 

■業務の性質
上記残業時間は、個人の能力に依拠する部分もありますが、業務の性質による部分も大きいと思っています。私の場合、サービス内容は違えど、前職もコンサルだったのでこの点に関して大きなギャップはないのですが、事業会社からの転職だとギャップを感じる部分もあると思うので、項目を設けました。
当該項目について、書きたいことは2つです。1つは、業務がUncontrollableになりがちなこと、2つ目は、正解のない中でロジックを固める必要があること、です。

①業務がUncontrollable
業務がUncontrollableと聞くと、仕事ができない人にしか当てはまらないんじゃないの?という気がするかもしれませんが、そうではありません。基本的にこの業界はクライアントファーストなので、報告期限や買収スキームの変更等、クライアントの意向1つで急激に稼働が上がることがあります。

②正解がない中での合理的説明の必要性
コンサルティングやアドバイザリー業務においては、1つの確立された正解が存在しないため、提供するサービスや数字について、合理的に説明可能かどうか、が重視されます。
ロジックを積み上げて合理的説明を作るには、それをサポートするためのエビデンスに関する情報を集め、解釈を検討し、頭の中で納得のいく文章に落としていく作業が必要となります。1つ1つの論点について上記作業が必要となり、これにかなりの時間を要します。
そうして固められた数値や説明に合理性があれば、それが1つの正解となります。したがって、正解は1つではなく、一定の合理性が担保されていれば、複数の解が存在し得ることを意味します。

 

■まとめ
私は新卒からコンサルティング業界に身を置いているため、上記の残業時間に対して一般的にどのような印象を持たれるのか分かりません。しかし、短くはないだろうということは理解できます。実際にUSCPA学習時間やその他プライベートの時間を確保するのが難しいことも多いです。

しかし、それらの時間を犠牲にしてでも得る価値があると思える実務経験が積めており、チャレンジングな状況で仕事をしたい人には是非経験して欲しいなと思います。

 

以上です。

 

BIG4:国内M&A動向分析

2019年1月4日に、トムソンロイターから2018年第4四半期のM&A市場リーグテーブルが発表されました。
今回はBIG4のM&Aアドバイザリーファームについて、分析してみたいと思います。

 

BIG4において、ディールアドバイザリーサービスを提供しているファームは以下になります。
・Deloitte:デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社
・EY:EYトランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社
・KPMG:株式会社KPMG FAS
・PwC:PwCアドバイザリー合同会社

上記各社の公表案件に関して、以下の内容をグラフにまとめました。
①ランクバリュー
②案件当たりのランクバリュー
③案件数

 

【前提】
今回分析をする上での前提を列挙します。
・ランクバリュー:純粋な取引金額ではなくネットデットを加算したバリュー
・公表案件のため、クローズしていない案件を含む
・不動産案件は含まない
・ランク外のものについては、ゼロ表示

 

【データ】

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【考察】

これらのグラフから各社について言えることをコメントしていきたいと思います。

■Deloitte
Deloitteは、毎年およそ60件程度のディールを扱っており、これはKPMGに次いで多い数です。一方で、直近のランクバリューについてはランク外であり、過去データを見ても扱うディールサイズは小さいことが分かります。

Deloitteは、2018年3月より中堅・中小企業向けM&Aマッチングプラットフォーム「M&Aプラス」というサービスの提供を開始しており、事業承継等を対象とした小粒案件の取扱件数を伸ばすことによって、収益拡大を目指していることが伺えます。

採用については、BIG4の中で最も積極的におこなっており、経験を問わずポテンシャルがあれば採用しています。

■EY
色々な事件はあるものの依然として監査法人が強いEYですが、ディールアドバイザリーサービスについてはそれほど結果を残せていません。ランクバリュー及び案件数共に他のBIG4ファームに後れをとっています。

監査クライアントが多いため、独立性の問題でサービス提供に制限があって事業拡大できない、という考え方も可能です。しかしながら、コンサルティングやリスクアドバイザリーサービスを提供するEYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社は収益拡大している点を鑑みると、監査法人の影響だけでは説明できないと考えます。

採用についても他ファームほど積極的でなく比較的少数精鋭であるため、取り扱う案件の規模や数は少なくなります。

■KPMG
KPMGは、ランクバリュー及び案件数共に上位で推移しています。100億円規模の案件を安定的に獲得し、堅実に収益を拡大していると言えます。他BIG4と比較して、提供サービスのクオリティを重視している印象のあるKPMGですが、そのクオリティの高さ故にリピーターが多いようです。

採用についても、積極的に求人を出してはいるものの、クオリティを保つためにDeloitteほどオファーは出しておらず、基本的には経験者を採用する傾向にあります。

■PwC
PwCは、取り扱う案件数はそれほど多くないものの、直近のランクバリューがKPMGに次いで2位です。案件あたりのランクバリューは、直近2年で1位となっています。ディールサイズが比較的大きい案件を回すことで収益を獲得していると言えます。

他のBIG4ファームとの大きな違いは、外資会社が日本の会社を買収するOUT-INの案件に力を入れていることです。世界で影響力のある事業会社がクライアントであるため、その分ディールサイズも大きくなると思われます。今後もこのグローバルネットワークを生かした戦略を継続するようです。

採用に関しては、BIG4の中で唯一OPENに新卒の採用をおこなっているファームです。事業再生に強みのあるファームなので、新卒が最初からM&Aにがっつり入り込むことは少ないようですが、事業再生のソリューションとしてM&Aはついてくるので、案件を通して経験を積んでいくようです。そういった意味では、他ファームと比較して、人を育て慣れていると言えるかもしれませんね。

 

長くなりましたが、以上です。

USCPA本試験:FAR

受験日からだいぶ日が経っていますが、FARリベンジ受験時の手応え等を書いていきたいと思います。

■獲得スコア
1回目:71
2回目:77(今回はこちらの受験に言及)

■手応え
テストレット1:正否不明、自信なし
テストレット2:正否不明、自信なし
テストレット3:多分満点
テストレット4:部分点狙い、明らかな間違いを認識
テストレット5:部分点狙い、明らかな間違いを認識

■TBSで問われやすい論点
出題内容の具体的な言及は避けますが、TBSで狙われやすい論点だと思うものをいくつか挙げておきます。
偶発事象、工事進行基準、有形固定資産、棚卸資産調整、リース会計、社債、銀行勘定調整、BEPS及びDEPS...etc.

■TBSの傾向
アビタスの問題集と比較して、明らかにExhibitの数が多いと感じました。その分情報量が増加するため混乱しますが、1つ1つの論点はそんなに難しくありません。
アビタス問題集でしっかり対策している方であれば、問題なく解けるレベルだと感じました。

■AICPA RELEASED QUESTION
こちらについては絶対解いた方が良いです。本試験で類似の問題が出題されるため、投資時間に対する効果が大きいです。

■FAR学習時間合計
FARの合計学習時間は669時間でした。初回受験までに559時間、リベンジまでに110時間勉強をしました。

以上、参考にしていただけると幸いです。

USCPA初受験の方へ:受験上の留意事項

今回は、USCPAを初受験する方向けに受験上の留意事項を列挙したいと思います。
私も初受験時色々不安に思うことがあったり失敗もしたので、参考にしていただければと思います。

 

■電卓
初回受験時は知りませんでしたが、東京・大阪会場何れにおいても電卓を借りることができます。
デスクトップ上の電卓使用は非常にストレスフルかと思うので、是非とも活用してください。

■ワークシート(EXCEL)
初回受験で衝撃を受けたのですが、本番で使用できるワークシートは、EXCELワークシートと仕様が異なります。
そもそもキーボードが海外のものなので、普段使用しているショートカットキーは利用できません。

私は、EXCEL操作の殆どをショートカットキーに頼っており、それ故使い慣れているのでEXCELでTBS演習をしていました。しかし本番では思うように操作が出来ずに焦ってしまい、初回受験時に撃沈しました。

初回受験の教訓を活かし、2回目受験時は電卓とラミネートシートベースで解くようにしました。

■耳栓
試験会場にはヘッドセットが置いてあり、ある程度の遮音は可能です。ただ、4時間つけ続けるには重たいのと、完全な遮音は難しいため、耳栓を持参するのが無難です。

■難易度変化
テストレット2において難易度変化があるという話がありますが、これは気にしない方が良いです。私自身難易度変化を感じることはありませんでした。テストレット2が難しくないからココで満点狙わないと!等とプレッシャーに感じないようにしてください。解ける問題を確実に解いていけばパスするんだ、ということがFARの2回目受験で分かりました。


なんだか今回は備忘メモのようになってしまいましたね。笑
またFAR受験時のことも書きたいと思います。

 

以上です。

USCPA学習:2018年の振り返りと目標再設定

明けましておめでとうございます。
いつも読んでくださってありがとうございます。

新年を迎えたので気持ちを入れ替え、こちらも更新していきたいと思います。

さて、2018年に全科目合格!と昨年の同日に威勢良く書いていたにも関わらず、結局未達成という状況でございます(記事にしていなかったのですが、FARについては2018年9月に2回目のトライをして合格しました。)。

一方で、USCPA合格の先に見据えていた転職については達成し、現在M&Aアドバイザリー業務に従事しております。

業務内容的には、財務会計とファイナンスの論点をミックスした内容であり、ファイナンスについてはBECの内容よりも複雑な論点を取り扱っているため、FARに合格した時点でこのまま学習を進めるべきか悩みました。しかしながら、ここまで勉強し、時間もお金も投資してきたので、最後までやり切りたいと思います。

当初はASAPでUSCPA取得して転職を成功させるということを目標に掲げていましたが、既に転職の目標は達成しており、現職での実務を優先したいので、次の通りに目標を変更します。

 「FARが失効するまでに、全科目合格を達成する。」

 受験した2018年9月から1年半だと理解しているので(誤っていたらご指摘下さい)、2020年3月頃までに全科目合格ということになるかと思います。

 引き続き、よろしくお願いいたします。

 

以上です。

USCPA学習:1年間の総括

総計:565.25時間(1年間)
内訳:英文会計入門 29.5時間、FAR 481.5時間、AUD 4.25時間

 

昨年4月よりUSCPAの学習を開始し、今年の3月末で約1年となりました。
「USCPA取得戦略」という記事において、1年でのUSCPA全科目合格を目指すと書きましたが、全科目どころか1科目の合格も実現しないまま1年が経ってしまいました。

1,000~1,500時間が合格の目安ということで、改めて捻出できた時間を比較してみると全く到達していません。

1週間当たりの学習時間を計算すると11時間程度ですので、もう少し捻出時間を意識して生活する必要があると感じました。


一方で、USCPA学習を開始した動機の1つとして挙げていた「転職」については、ゼロ科目合格で達成することが出来ました。

監査法人アドバイザリー事業部、M&Aアドバイザリーファーム、コンサルティングファーム会計部門等、計6社から内定を頂くことが出来ました。

現在は大手アドバイザリーファームにて、M&Aアドバイザーとして新しいキャリアを構築しています。

前職が大手のコンサルティングファームであり、メディアにも掲載されるような巨大プロジェクトでチームマネジメント等をしていたため、職務経歴が内定獲得に寄与した部分は確かに大きいと思います。

しかしながら、「USCPAを意欲的に学習している」というアピールは、非常に評価頂いたと考えていますし、財務諸表ベースのケース問題もUSCPAで学習した内容でカバーしながら答えることが出来ました。

大きな目標であった転職は達成したものの、現職においても会計知識は必須であるため、引き続きUSCPA学習は続けていきます。
ジョインして間もないため業務との調整が困難な状況ではありますが、出来る限り早期にUSCPA全科目合格を達成したいと考えています。


以上です。